京都三大祭のひとつとも言われる葵祭(あおいまつり)。
京都に越してきて数年経ちますが、はじめて葵祭の行列を見ました。
この記事は、2009年5月15日に行われた葵祭のプチレポートです。
葵祭では午前10時半すぎに全長700メートルほどの行列が、京都御所を出発し、下鴨神社・上賀茂神社まで8キロの道のりを移動します。
場所によっては混雑するようで、行列が通過する時刻になると、道路脇にはたくさんの人が集まっています。地元の方も多く、わたしが見たポイントではとても和やかな雰囲気で、温かく行列を見守る方がほとんどでした。
行列のはじめは馬に乗った警察の方がパッカパッカとゆっくり歩いてきます。
本当に馬の蹄の音が「ぱかっぱかっ」と聞こえます。
葵祭行列 2009年 目次
葵祭の華やかな女人列
平安装束に身を包んだ総勢500名の行列が、静かにゆっくりと通過していきます。
ずっと行列を見ていると、だんだん感覚がおかしくなり、この方々はどこから来たんだろう?というような不思議な感覚にもなりました。
衣装が華やかで、お化粧もかわいらしいので、写真におさめているのが多かったのが、女人列。衣装もですが、凛としている横顔も、美しいなあと、憧れのまなざしで見ていました。
よく見るとみなさん何かの植物を身につけているのがわかると思いますが、「フタバアオイ」という植物で、下鴨・上賀茂神社のトレードマークのようなもの。
華やかな衣装がとても美しく静かで風情のあるお祭りで、見ているだけでもあっという間に時間がすぎていました。
毎年、葵祭のヒロインの斎王代は未婚の20代前半の女性が行います。
今年は千万紀子さん21歳。斎王代のヘアスタイルは垂髪、衣装は十二単姿で腰輿(およよ)に乗って登場。
葵祭の存続の危機 牛車の牛
帰宅し、葵祭のニュースをチェックしていると、葵祭の存続の危機?!ともいえる出来事があったようです。
写真は行列の最後の牛車。
15日に行われる京都三大祭の一つ「葵祭」の行列を華やかに飾る牛車(ぎっしゃ)を引く牛の調達が困難に陥り、今年は岡山県内で初めて調達され、”ルーキー”の牛4頭が急遽(きゅうきょ)訓練され、初参加することになった。昨年まで牛を提供してきた所有者が死亡し、牛車を引いた牛が人手に渡った上、牛飼育農家の激減と調教者の後継者不足が主な原因。今年は何とかしのぐことができたものの、今後を不安視する声もあり、伝統の祭りが岐路に立たされている。
京都・葵祭、牛車の牛足りない! 急遽”ルーキー”参加へ – MSN産経ニュース
この写真と関連している動画と記事がGIGAZINEで公開されていました。
この牛車は「勅使の乗る車」。
アナウンスの説明によると、最近の牛は引っ張るだけの力がないので、後ろから人が押している、とのこと。本当に大丈夫なのか、葵祭……。
たかが牛車されど牛車、京都の「葵祭」が存続の危機に立たされるほど重要だった牛車のムービー – GIGAZINEより引用
牛は、葵祭のほか、時代祭にも登場するので、今後どうなるのか気になりますね。
葵祭行列保存会会長で京都橘大名誉教授の猪熊兼勝さん(71)も「牛や馬は京都の何百という数の祭りにかかわっている。伝統を守るため、対策の重要性を行政に訴えたい」と話した。
京都・葵祭、牛車の牛足りない! 急遽”ルーキー”参加へ – MSN産経ニュースより引用
葵祭の風流傘
華やかな風流傘。「かわいい。」との声が聞こえてきました。
葵祭は正式には「賀茂祭」と言い、「庶民の祭りである祇園祭に対して、賀茂氏と朝廷の行事として行っていたのを貴族たちが見物に訪れる、貴族の祭となった(葵祭 – Wikipediaより)」そうです。
私が行列を見ていたのは、賀茂川沿いの道路です。
より大きな地図で 葵祭 行列巡行ルート を表示
<関連サイト / 外部サイト>
京都三大祭の最初を飾る「葵祭」、京都御所を出発する総勢500名以上の雅な行列をフォトレポート – GIGAZINE
他にも…やすらい祭
上賀茂周辺をうろついていると、赤い衣装に身を包んだ髪の毛がボッサボサで、顔も見えない謎の集団が太鼓をたたきながら踊りながらやってきました。
その後ろで子どもたちが笛を吹いていたのですが・・・。
こちらは葵祭と同じ日に行われていた「賀茂やすらい祭」なのだとか。
今宮・玄武・川上のやすらい祭は四月第二日曜日に行われますが、賀茂やすらいは約一ヶ月遅れの五月十五日に行われます。そう葵祭の当日です!勿論同時刻ですから、賀茂やすらい祭を観に来れば、御所で葵祭は観れません。賀茂やすらい祭を観る為には葵祭を棄てなければなりませんので、従って、此の祭を観に来る人は伊達か酔狂か、或いは、余程の京都通という事になります。
賀茂やすらい祭より引用
こちらも花傘を持って練り歩いているようで、花傘の中に入ると無病息災などのご利益が得られるようです。