純文学っぽいものが好きなのですが、そんな私がはまった町田康。夫さんは、町田康のエッセイが好きだというのですが、わたしは小説が好きです。エッセイになると、町田康が濃すぎで読めないのですが、愛くるしい町田康を思う存分楽しむには、OfficialMachidaKouWebsiteのDiaryだけでは物足りないというわけで、ついつい文庫が出るとエッセイも購入してしまいます。
芥川賞受賞作家なので、文章は小気味よく、目次を見ているだけでも読みたいものがたくさんありました。
この本の解説は、藤野千夜さん(藤野千夜 – Wikipedia)。その解説で「本音街」のことが書かれていますが、去年だか一昨年だかに行った大阪の町田康のライブで、「本音街」の朗読がありました。朗読なんぞきいれられるか。ライブに来たんや、あほんだらと思いましたが、じっと聞いておりますと、どうもどういうわけか、つい最後まで聞いてしまいました。町田康が好きだから最後まで聞いてしまいましたか?どうなんでしょう。本音街はやばいです。やはり町田康はやばいです。でもこのエッセイは、あれですね。好きじゃないと読めないかもしれませんなあ。おほほ。
ちょっとひねくれものだったり、不器用だったり、あとパンクな君は読むとよいよ。
追記:わたしは坂口安吾も好きですが、町田康と坂口安吾にどこか共通する部分として惹かれていることはおそらく、世相に対してひとりのひとが対面する疑問や憤り、おかしいのではないかというところを、テンポよく作品の中に取り込んでいるところです。
不器用だけど、作家としてそういうことを投げかけてくるすてきな作家だと思います。
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